• SmartWAN

三井ホーム株式会社様

社内ネットワークのリプレースによりTCOを大幅削減
さらに回線品質・速度も向上

プロジェクト概要

三井ホーム株式会社様

住宅業界で発展を続ける三井ホーム株式会社様は、IIJグローバルソリューションズ(以下、IIJグローバル)とはAT&T時代からのお付き合い。数年前は、複数のベンダーによるサービスを受けていた時期もあったが、ネットワーク環境をSmartWANに統一する方針を打ち出し、つい最近、その統一が完了した。IIJが独自開発した次世代ルータ「SEIL」を擁したネットワークだ。それらの施策により、社内ネットワークに関わるトータルコストを大きく削減し、さらに通信の品質向上と高速化も達成したという。

クライアント様情報

三井ホーム株式会社

本社
東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 新宿三井ビル53階
設立
1974年10月11日
資本金
139億70万円
www.mitsuihome.co.jp/

導入したサービス&ソリューション

導入前の課題

複数の社内ネットワークを1本化し、コストを大幅削減

まず、御社のIT利活用に対する考え方や方針をお聞かせいただけますでしょうか? 長谷川氏  当社は業種的には、ITを前面に打ち出して事業を行う業態ではないと思っています。 しかしながら、IT無くしては、業務が成り立たないのも事実です。社内においては業務の効率化、省力化を目指し、また、お客様のデータベースを整備することにより、お客様と末永く、良好な関係を築き上げる道具として、活用していきたいと思っています。当社は自前のデータセンターを所有していますが、クラウド系のシステムも除々に増えてきており、ネットワークの重要性は益々高くなると思います。

長谷川 透 氏

情報システム室
室長 長谷川 透 氏

御社のデータセンターや支店、モデルハウス、物流拠点などでは、ネットワークをどのように活用されているのでしょうか? 山我氏 基本的に当社のシステムは、サーバはデータセンターに集約されており、ネットワークを介してでないと業務が成立しません。従って、基幹業務システムをはじめとして、メールやインターネットが全社でストレス無く利用できる環境を構築しています。 今回、社内ネットワークをSmartWANに移行された理由をお聞かせください。 長谷川氏 以前は、汎用機やオフコンの時代から、マシンのベンダー系のネットワークを永年利用していました。数年前、ITのトータルコスト削減を検討する中で、当時のAT&Tのサービスが候補に挙がり、順次切替を進めてきました。しかしながら、一気に全面移行ではなかった為、中途半端に2社のネットワークが併存してしまい、効率的なネットワーク施策を進める上で、障害となっていました。そこで、次世代のネットワーク展開を図るために、SmartWANに一本化することを加速させることにしました。

山我氏 SmartWANはデータセンター側の回線や機材にかかるコストも他社と比較するとコストメリットが有りました。 さらに、拠点に敷設する足回りの回線サービスが自由に選べたのも大きな採用要因のひとつです。当社はフランチャイズの会社やモデルハウスも含めて全国に約270の拠点を持っているので、場所によって利用できない回線があると不都合です。このような点を総合的に考慮してマルチキャリアであるSmartWANを採用することになりました。 髙橋氏 以前利用していたネットワークサービスは各拠点から当社データセンターを経由しないと他の拠点や外部データセンターに接続できない仕組み、いわゆるセンター折り返しのネットワークとなっていました。現在、当社ではディザスタリカバリ(DR)を考慮してメールサーバ等一部のシステムを外部データセンターに設置していますが、当社データセンターが年に1回法定点検で終日利用できない際、折角、不休の外部データセンターへ預けているにもかかわらずメール等が利用出来ない状況でした。その点、SmartWANは各拠点から直接、他の拠点や外部データセンターに接続できる仕組みになっている為、非常にメリットがあります。 山我氏 コストダウンだけで言うと、実は、当初もう一社採用しかけたベンダーがありましたが回線とルータなどの機器サービスが分かれているため、我々の管理負担が大きくなることが分かり、ワンパッケージのSmartWANに決めた経緯があります。

選定の決め手

最新の技術を導入しながら丁寧に粘り強くプロジェクトを遂行

では、今回、御社とIIJグローバルの間で、どのようなチームでリプレースが図られたのでしょうか? 山我氏 営業の方や技術の方、また回線の開通・廃止調整、業者の手配といった細かな事務手続きを担当してくださる方々とのチームワークで進めていただきました。そのメンバーも終始ほぼ変わらずに対応いただいたことは、我々からすると大きなメリットでした。

高橋 敏介 氏

情報システム室
シニアマネジャー 高橋 敏介 氏

移行にかかった期間はどれほどでしょうか? 髙橋氏 オフィスや営業拠点の移転や、モデルハウスの建替などのタイミングを考慮しながら3年ほどかけて移行しました。 では、新たなシステムをご使用になった感想をお聞かせいただけますか? 山我氏 実際に速度調査をしてみましたが、SmartWANに変更して、確実に速くなっています。 TCOの削減には役立っていますでしょうか? 山我氏 従来のシステムでかかっていたセンター側の費用とくらべ、大幅に削減できました。また、サービスの中にはネットワーク機器(サービスアダプタ)などのレンタル費用も含まれているため、たとえば保守契約の更新等の当社側の事務作業負担が軽減されたことも確かです。

可能であれば、TCOが以前と比較して何%ほど削減できたか、感覚値でも結構ですので教えてください。 髙橋氏 15-20%ほどでしょうか。 山我氏 TCOも下がった上で、回線スピードや品質が向上しているので、私は価格以上の価値を感じています。 それ以外にも、御社とのチームワークで、IIJグローバル側がお役に立てたことはありますか? 山我氏 たとえば新しく回線を引いたり、サービスアダプタをリプレースしたりする場合、当社の各拠点の担当者や責任者と私たちがやりとりをしなければいけません。そうした業務をかなりの部分で肩代わりしていただいたと思います。丁寧に辛抱強く行っていただいたので非常に助かりました。 その中で、特に印象に残った出来事はありますか? 山我氏 プロジェクトは、2013年2月20日に完全移行を予定して全てのスケジュールや段取りが決まっていました。ところが、関西のある一拠点だけ、フレッツ回線の敷設が、どうしても間に合わないという事態に陥りました。半ば諦めかけていたところ、御社のエンジニアの方が粘り強く、熱心に先方と掛け合っていただいたことが功を奏し、期限の前日19日に工事の約束を取り付けることが出来ました。 ヤレヤレと思っていた工事当日、予定していたエンジニアが急遽来れなくなったとの連絡が入り、それからまた大騒ぎ。再度交渉していただき、翌日の最終日ギリギリに設置工事を完了することができたという出来事がありました。

導入後の効果

クラウドやスマートデバイスを活用したネットワークも視野に

では、新ネットワークに移行したことで、従来にはなかったサービスや運用、管理などが行えるようになるとしたら、それはどのようなものでしょうか? 山我氏 今、進めようとしているのは、セキュアに拠点から直接インターネットにアクセスするルートの構築です。 現在、社内のネットワークはデータセンターに直接繋がっているハブ型であり、外のインターネットへ抜けるには必ずデータセンターを経由するため、場合によっては、トラフィックが集中してしまうことになります。今後、クラウドサービス等をストレスなく活用していくためには、データセンターを経由せず、拠点から直接、安全にアクセスできるルートの必要性が高まっています。 長谷川氏 IIJさんからは、SmartWANの他に、クラウド型の次期メールシステムやモバイルの新たな活用の提案もいただいています。現在、実際に試行しているものもあり、今後、様々な展開が考えられると思います。

山我 真之 氏

情報システム室
山我 真之 氏

IIJグローバルの社員は、御社とスムーズにコミュニケーションを取れていますでしょうか? 髙橋氏 密に情報交換できていると感じています。フットワーク良く、様々な提案をしていただいています。 山我氏 これまで社内ネットワークといえば、クローズドなシステムと捉えられがちでした。それがこれから、もっと外に開けてくると思っています。当社の場合も、営業や建築の現場までを考えると、スマートデバイスは有効だと考えています。そうした視点で見れば、今回、ネットワークを切り替えましたが、それは変化の途中にすぎないと捉えています。 では、最後に、IIJグローバルをどのようなイメージで捉えていらっしゃいますか? 髙橋氏 一人一人の能力は非常に高いと思います。こちらからは本音も言いますし、それに対してきちんとした回答も返ってきます。 山我氏 当社のために汗をかいてくださる、頼れる存在です。もちろん、それには技術力の高さがあってこそではないでしょうか。 本日はお忙しい中、ありがとうございました。

構成図
  • 本記事は2013年5月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。
  • 会社名及びサービス名などは、各社の登録商標または商標です。