• COLLABO de! World

翠会ヘルスケアグループ 株式会社NHCS様

医療と介護、福祉の融合と良質なケアをめざし、
院内学会や研修会をマネージドビデオ会議サービスで開催

プロジェクト概要

翠会ヘルスケアグループ 株式会社NHCS様

精神科病院を中核に30カ所余りの拠点で、精神科医療と高齢者ケアを提供する翠会ヘルスケアグループ、その一員である株式会社NHCSは、IIJグローバルソリューションズ(以下、IIJグローバル)のマネージド・コラボレーションサービス「COLLABO de! World」とインターネットVPNサービスを翠会ヘルスケアグループの拠点に導入し、グループ内の院内学会、研修会や会議への利用を開始した。同社ではマネージドビデオ会議サービスを活用することで、東京と九州にある病院同士や拠点間の交流を深め、医療と介護や福祉を融合させ、ケアの質向上に貢献していく考えだ。

クライアント様情報

翠会ヘルスケアグループ
株式会社NHCS(Nippon Hospitall Care Service)

本社
東京都板橋区三園1-19-1
設立
1990年3月5日

精神科医療に特化した電子カルテソフトウェアの開発および販売医療情報システムの導入に関わるコンサルティングサービス

www.nhcs.co.jp/

導入前の課題

医療と介護、福祉の融合が求められる中で、
拠点間の密度の濃いコミュニケーション手段を検討

株式会社NHCSは、精神科医療機関向け電子カルテシステムの開発と導入プロジェクトのサポートを専門に行う企業である。同社は、2000年代に入り医療機関における電子カルテシステムの普及が始まる中で、精神科として日本で初めて電子カルテ導入に取り組んだ成増厚生病院のプロジェクトから、事業をスタートさせた。当時、精神科には電子カルテシステムが存在せず、導入作業が困難を極める中で、同病院の医師、看護師、精神保健福祉士がアイデアや業務ノウハウを提供し、ベンダーと共同でシステムを開発することによりプロジェクトを成功に導いていった。その経験の上に、着実に実績を重ね現在では、成増厚生病院、和光病院、行橋記念病院、八幡厚生病院、陽和病院を中核に、精神医療と高齢者ケアを中心に医療と介護を提供する翠会ヘルスケアグループの企業として、グループ外の精神科病院にも幅広く電子カルテシステムとコンサルティングサービスを提供している。

金子 達郎 氏

取締役副社長
精神保健福祉士 金子 達郎 氏

各地に支店がある企業では、支店同士で情報が共有・やり取りされ、人の行き来や交流もある。しかし、医療分野では中核となる病院があり、その周りにクリニックなどの様々な拠点があっても、それらの間の交流や行き来はほとんどないのが一般的だ。従来の精神科医療では、それでも病院運営が可能だったが、統合失調症、気分障害、ストレス障害、アルツハイマーや認知症、介護などと対象患者が多様化する中で、医療と介護や福祉を融合したサービス提供の必要性が高まっている。そのような背景から、翠会ヘルスケアグループでは拠点同士の交流を積極的に進めようとしてきた。 「月に1回、各拠点から代表者が参加して会議を開催していますが、出席者のスケジュール調整がむずかしく、また、九州にも病院があるため、東京と九州の事務局同士の会議や本部と各病院との情報共有が頻繁に行われています。フェイスtoフェイスのコミュニケーションを減らすことは考えておりませんが、それに加えて費用対効果の高く、密度の濃いコミュニケーション手段はないかと以前から考えていました。」とNHCS 取締役副社長 精神保健福祉士 金子 達郎氏は語る。

選定の決め手

ビデオ会議とネットワークをワンストップで提供できることから、IIJグローバルを選定

翠会ヘルスケアグループでは、年1回、300人ほどが参加し研究発表を行うための院内学会を各病院が交代で幹事になり開催している。また、外部講師を招いたセミナーや、話題のテーマについて学んだりする研修会を定期的に開催し、100人ほどの医療スタッフが参加している。以前、研修会は病院内だけで行っていたが、現在ではグループの成増高等看護学校で、訪問看護ステーションのスタッフなども交えて研修会を開催している。 「講師の先生には他の3つの病院でも講演をお願いしておりましたので、費用もかさみ、日程の調整も大変でした。そこで、講演をビデオで録画撮影して、他の病院に送るようにしたのですが、ビデオでは質問ができず一方的な講演になるため、効果的な研修会とは言えませんでした。」(金子氏)

宝珠山 和俊 氏

技術部
課長 宝珠山 和俊 氏

そこでNHCSが考えたのがビデオ会議システムの活用だ。ビデオ会議システムであれば、講演を中継しながら、講師の説明資料を手元でみることができるため研修会に最適な解決策だと考えたのである。NHCSでは以前、PCにWebカメラを接続して使用するWeb会議システムを試行した経験があった。しかし、ネットワークインフラの問題やWeb会議システムの仕様の点から期待していた高品質な画像が表示されず、導入を見送ったところであった。そのような背景の中で、IIJグローバルからマネージド・コラボレーションサービス「COLLABO de! World」の提案を受けたのだ。
「ビデオ会議システム単独の導入は費用的に難しかったのですが、ネットワークインフラの見直しとセットであれば、ネットワークにかかっているコストを抑えて、その分をビデオ会議システムの導入に踏み切れると考えました」とNHCS 技術部 課長 宝珠山 和俊氏は語る。

NHCSでは、他ベンダーが提供するビデオ会議システムも調査したが、いずれもビデオ会議システム単独での提供形態のため、ネットワークコストの見直しを含めた検討ができなかった。しかしIIJグローバルからは、ビデオ会議システムとネットワークの見直しを含め、導入から運用までワンストップで提供するという提案のため、NHCSのニーズにマッチしていた。検討を進める上で、NHCSでは、理事長をはじめとするグループ幹部が参加する研修会に、3つの拠点を接続したビデオ会議システムのトライアル環境を準備し、実際に体験してもらった。理事長やグループ幹部からリアルタイムにコミュニケーションがとれること、またテレビ中継のように高品質だということを目でみて実感してもらい、理解を得た上で、最終的に導入を決めた。このトライアル環境においても、IIJグローバルからきめ細かな対応があり、導入・運用フェーズにおける安心感を感じることができた。 一般企業に限らず、医療機関であっても、設備投資は人員削減など、具体的な効果を見込んで行うのが普通だ。しかし、電子カルテを導入しても、医師や看護師を減らすことはできず、直接的な効果はない。にもかかわらず、翠会ヘルスケアグループがいち早く電子カルテシステムを導入したのは、医療の質を上げていきたいという目的があるからだ。今回のビデオ会議システムも同じで、医療と介護、福祉が融合する中で、グループ全体として医療ケアの質を上げるために活用することが目標になっている。

導入後の効果

ケアマネージャーと医師の会議や
ケースカンファレンスなど活用シーンは拡がる

こうして、マネージド・コラボレーションサービス「COLLABO de! World」は、病院4カ所と成増高等看護学校の計5カ所に導入され、2013年5月から運用を開始した(図)。一方、ネットワークもIIJグローバルが提供するインターネットVPNサービスを採用、2013年秋に30カ所弱の医療機関全拠点の整備を完了、運用が始まった。

湯澤 慎吾 氏

技術部
湯澤 慎吾 氏

「ビデオ会議システムの導入はすぐに終えることができましたが、ネットワークインフラは全拠点を切り替えたため、時間がかかりました。各拠点での作業は大きな問題もなく、順調に進めることができました」とNHCS 技術部 湯澤 慎吾氏は語る。 2013年12月までの間に、導入した5カ所すべてを接続したビデオ会議の開催も始まり、九州内の行橋記念病院と八幡厚生病院間や、東京と九州の事務局間では、頻繁に利用している。
「翠会ヘルスケアグループ全体で一体となって、医療サービスを提供していくという姿勢を明らかにするという点で、ビデオ会議システムの導入は大きな意味があります。設備投資をし、現場の職員に対してグループ全体で医療ケアの品質向上に取り組んでいくという意思表示を示すことができた効果は大きいと思います」(金子氏)。

精神科では、他の診療科と異なり、医師が看護師やソーシャルワーカーなど他の職種の医療スタッフとケースカンファレンスを行い、情報を共有しながら、一体となって治療を行うケースが多い。そのため、電子カルテシステムも親和性が高かったが、ビデオ会議システムも活用場面が大きく拡がる可能性がある。
「当面、翠会ヘルスケアグループの研修会で使いますが、今後は地域のケアマネージャーと病院の担当者が会議や問合せを行う際にも利用できるようにしたいと考えています。また将来的には、医療現場のケースカンファレンスにも活用できるようになれば、素晴らしいと思います」(金子氏)。
NHCSはグループ外の精神科病院への電子カルテシステム導入も手がけていることから、他病院へのシステム導入やコンサルティング業務の中でも、ビデオ会議システムの活用を推進していきたいと考えている。

構成図
  • 本記事は2014年1月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。
  • 会社名及びサービス名などは、各社の登録商標または商標です。