• Global Security Cloud(Cato Cloud)

株式会社メンバーズ様

人員増やリモートワークへ柔軟に対応するため
パフォーマンスとセキュリティを両立したCato Cloudを導入

プロジェクト概要

株式会社メンバーズ様

大手企業を対象に、さまざまなデジタルビジネス運用支援を展開するメンバーズ。同社が、導入したSD-WANサービスにおいて、障害が相次いで発生。その後、サービス終了が通知されたことから、乗り換えを検討することになった。検討の結果、同社は、「Global Security Cloud(Cato Cloud)」を採用し、パートナーにIIJグローバルソリューションズ(以下、IIJグローバル)を選定。これにより、人員増やリモートワークへ柔軟に対応できる、高パフォーマンスで拡張性の高いネットワークが実現した。

課題

  • 導入したSD-WANサービスに障害が相次いで発生、業務に支障をきたす
  • ネットワークの状況が非公開のため、自社で原因や復旧などの状況把握が困難
  • SD-WANサービスの終了に伴い、急遽後継サービスへの乗り換えが必要に

効果

  • パフォーマンスとセキュリティを両立したネットワークが実現した
  • ネットワークの状況が可視化され、自らトラブルに対応できるようになった
  • 人員増やリモートワークへ柔軟に対応できるようになった

クライアント様情報

株式会社メンバーズ様

本社
東京都中央区晴海1-8-10 晴海アイランド トリトンスクエア
オフィスタワーX 37F
創業
1995年6月

大手企業向けに、デジタル上でのユーザ体験とビジネス成果をカイゼンし続けるデジタルビジネス運用支援と大手・ベンチャー企業を対象に、顧客のプロダクトをグロース支援する事業を展開。顧客のビジネスへの高い理解度をもって、その課題や目標を適切に把握し、専門スキルを持ったデジタルクリエイターがWebサイト、ソーシャル、モバイル、アプリなど、広範囲にわたって社会ニーズに合わせた最適なデジタルビジネス運用支援サービスを提供している。

https://www.members.co.jp/

導入したサービス&ソリューション

導入前の課題

既存のネットワークはトラブル続き
障害対応もベンダー頼み

WebサイトやECサイト、SNSの企画運用を成果向上型で担うデジタルクリエイターチームを提供するEMC(エンゲージメント・マーケティング・センター)事業と大手・ベンチャー企業向けに顧客のプロダクトをグロース支援するPGT(プロダクトグロースチーム)事業を展開するメンバーズ。現在は、グループミッション"MEMBERSHIPで、豊かな社会を創る"および「VISION2030」のもと、Web運用支援をデジタルビジネス全般の運用支援へと進化させるとともに、社会に向けたCSV経営(経済価値と社会価値を同時実現する経営手法)を広め、持続可能社会への変革をリードすることを目指している。 さて同社では、ネットワーク(WAN)のパフォーマンス向上を目指し、2020年1月にあるSD-WA Nサービスの利用を開始したが、そこで大きな障害が発生し、業務に支障をきたすトラブルに見舞われた。グループ経営企画室 IT戦略グループ グループ長 兼 マネージャーである黒島志歩氏は当時について「導入直後から障害が相次いで発生し、2時間ほどネットワークが停止するという事態に陥りました。また、3月にも大きなトラブルが発生、社内のシステムに一切アクセスできなくなってしまい、業務も一時ストップしてしまいました」と振り返る。 当然、IT部門には社内からクレームが殺到したが、このサービスではネットワークの状況が公開されていなかったため、ベンダー側の復旧を待つしかできなかったという。
「こうした状況の中、ベンダーよりサービスを3月末で終了するとの通知がありました。そこで、急ぎ代替のサービスについて検討することになったのです」(黒島氏)

選定の決め手

事業の拡大や人員の急増、リモートワークに対応可能
導入コストが安く、SD-WANとSASEを高レベルで両立

新たにサービスの検討を始めたメンバーズだったが、その要件としては以下の2つがポイントとなった。ひとつが人員増への迅速な拡張、もうひとつがリモートワーク対応である。

黒島 志歩 氏

グループ経営企画室 IT戦略グループ
グループ長 兼 マネージャー
黒島 志歩 氏

同社には毎年500~600名が入社してくる。そのため、ハードウェアに依存する固定的なネットワークではなく、SD-WANのように事業の拡大や人員の急増にも迅速に対応できる柔軟なネットワークが求められる。また、広くリモートワークを行っているため、境界型防御ではなく、SASEやゼロトラストといった社内外を問わず一元的に最新のセキュリティを担保できる仕組みが必要だ。 「これらの要件を満たすサービスを探している過程で、『Cato Cloud』の存在を知りました。そこで一次代理店であるマクニカに問い合わせたところ、IIJグローバルを紹介されたのです」(黒島氏)

黒島氏は2020年10月、IIJグローバルの開催したセミナーに参加。Cato Cloudに対する理解を深めていった。
「Cato CloudはSD-WAN機能を備えているにも関わらず、導入のコストが安価で、手間もかかりません。加えて、柔軟なネットワークと高いセキュリティレベルを両立させています。他のソリューションも検討しましたが、セキュリティとネットワーク(WAN)が別製品になるためコスト高で、管理も手間がかかると考えました」(黒島氏)
同社は2021年6月、Cato Cloudの採用を決定。7月から8月にかけてPoCを実施した。この際、IIJグローバルは手戻りを最小化するため、2ステップでの導入を提案している。具体的には、ステップ1で認証の動作やインターネットの使用感を確認するPoCを実施。ステップ2でPoCの結果を基に本番環境を構築するという流れだ。
「このとき、Macでクラウドストレージを使用すると通信が停止するというトラブルが発生してしまったのですが、IIJグローバルがCato本社も巻き込んで検証を重ねてくれた結果、迅速に解消できました」(黒島氏)

導入後の効果

高パフォーマンスで安定したネットワークが実現
状況が可視化されたことでトラブルへの対処が可能に

メンバーズは2021年9月から本番環境を構築、12月よりサービスインした。この間、ユーザ数は1,000名ほど増えてしまったのだが、SASEのメリットを活かし柔軟な拡張を実現している。その後、2022年2月に晴海本社の増速、3月にモバイルライセンスの追加、5月に3拠点の追加などを実施。現在では全8拠点で約2,500名が利用しており、主要な拠点をカバーしている。
「パフォーマンスは確実に向上していますし、従来のようなトラブルは一切ありません。安定したネットワーク環境があることは、ユーザの生産性を落とさないという意味でも大きなメリットになっています」(黒島氏)
Cato Cloudはネットワークの中身が常に可視化されているため、トラブルの原因究明が容易にり、しかも、管理インターフェースがシンプルで分かりやすく、情報の一元管理が可能なため、管理が属人化するおそれもない。
「個々のアプリケーションがどれだけ帯域を使っているか明確に把握できるようになったことで、必要に応じた制御をかけることも可能になりました。おかげで、限られた帯域でも効率的に利用できています」(黒島氏)

複数のディスプレイが並ぶオフィス

同社では社員のほとんどがリモートワークを行っていることから、多くのモバイルライセンスを活用している。その意味でも、社内外関係なく最高レベルのセキュリティを担保できるCato Cloudの導入は大きい。
「Anti-Malware、NG-Anti-Malware、IPSなどのオプションも導入していますが、その設定もシンプルで分かりやすいため、しっかりと機能を活用できています」(黒島氏)
今後について同社は、人員増に合わせてネットワーク帯域も増強していく予定だ。さらに、2023年3月を目処に全拠点の増速を行うとともに、モバイルユーザの追加も検討している。黒島氏は「今回の導入において、IIJグローバルは私たちの要望にしっかり応えてくれました。将来的には、よりセキュアな環境の実現に向けた取り組みも検討しているので、先進的な知見を踏まえた提案をしていただければと思います」と期待を語ってくれた。

構成図
  • 本記事は2022年10月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。
  • 会社名及びサービス名などは、各社の登録商標または商標です。