IT TREND BLOG先進性のある企業が目指すオフィス改革の進め方

  • 公開日:2020年10月1日
  • 法人向け
  • 無線LAN
  • トライアル

在宅勤務比率が増えると、相対的にオフィス出社が減るためオフィス内は閑散とした環境になります。ソーシャルディスタンスの観点からは理想的なオフィス環境ですが、オフィス維持にかかるコストを考えるとこのまま在宅勤務を推進し、先進性のある企業はすでにNew Normal時代に合わせたオフィス環境の最適化を始めています。オフィスを縮小するということは一人一人の従業員専用の席が無くなるため、フリーアドレスの無線LAN環境実現も踏まえて社内ネットワーク設計の見直しをどうするか検討する必要があります。

オンライン会議の形態はこれからどうなるか

オンライン会議の形態はこれからどうなるか イメージ

在宅勤務が一部の限られた従業員しか認められていなかった時代、多くの従業員はオフィスに出社して自分の席に座り、LANケーブルが繋がっているパソコンで業務を行っていました。会議の時間になるとパソコンを持ち運んで会議室に赴きます。しかし会議室にはLANケーブルがないために事前に資料をパソコンのローカルディスクにダウンロードしたり、Wi-Fi接続をする場合でも社内ネットワークに繋がりにくく、一番最初に社内ネットワークに繋がった人に資料を表示してもらったりする情景は、今や昔のことのようです。
New Normalという「新しい日常」がやってきた今、これからの会議の形態はどう変わっていくのでしょうか。

在宅勤務者が1人でもいる会議ではオンライン会議の準備が必要となります。また、コロナ禍の現状では小さな会議室で密になるのを避けるため、出社していても会議室に集まらずにオフィスの自席から参加するという会議形態もあり得ます。このようなオンライン会議のメリットとしては移動時間がなくなり、事前に資料をメールやフォルダを通じて共有しておけば印刷物の資料を人数分用意することもなくなります。また、数少ない会議室の空きが見つからずに会議スケジュールが立てられないということもなく、生産性を下げるタスクが目に見えて減っていきました。

しかし、オンライン会議は良いことばかりではありません。資料や画面共有の為にネットワークの負荷がかかり会話が途切れてしまったり、最近はマイクの性能が良いために固定された自席から会議参加していると周囲の人の声がマイクを通して他の参加者に聞こえてしまう状況が起こります。これからオフィスで仕事をする従業員が増えてくると益々その状況に拍車がかかるでしょう。そのため、少しでも通信が快適になるようにと、勝手にVPN制御を外したり、出社している従業員だけでの会議となってしまうかもしれません。お客様と会議をする時は機密情報の漏洩を避けるため、オンライン会議にも関わらず会議室を占領する従業員が増え、その結果として出社している従業員が少ないにも関わらず会議室に空きがない、という事態を招いています。

とはいえ、いったんオンライン会議に慣れてしまうともはやオンライン会議を無くすことも難しくなっており、前時代の環境に戻るのはビジネス速度を失速させてしまいます。

New Normal時代に適したオフィス環境とは

組織規模と文化によっては、すでに在宅勤務を基本としてオフィス撤廃や縮小に動く企業も出てきています。
しかしオフィス環境の見直しはファシリティだけの対応では済まず、オフィスを縮小する場合でも今後は更に柔軟なネットワーク設計と運用を考慮することが重要です。
そしてオフィス改革の競合は従業員の自宅になりますので、法人企業がオフィスを残す選択をするのであれば在宅で仕事をするよりも生産性があがる環境を意識する必要があります。

New Normalでも残るオフィスの理想的な形はどのように変化しているのでしょうか。もちろん企業文化やビジネス形態によって正解は変わりますが、一般的には従業員にとって密にならず在宅より集中でき、コミュニケーションが快適に行える環境が必要となります。
オフィス内の空いたスペースを公衆電話の電話ボックスのような個室スペースを検討することになるかもしれません。
勉強会やパートナー企業との共創など、社外の人も入りやすい場所を作るなど新しいビジネス変革に向けた有効活用にも繋がるのではないでしょうか。
そのため、New Normal時代に適したオフィスのネットワーク環境として気を付けるポイントは、

  • フリーアドレス化によりオフィス内のどこからでも快適にネットワークにアクセスできること

  • 社外のお客様と従業員、また役割に応じてアクセス制御がなされていること

  • 環境にあわせた拡張や変更にも柔軟に対応しつつコストも平準化できること

が挙げられます。

生産性向上と安全性の担保をした社内LAN管理のあるべき姿

生産性向上と安全性の担保をした社内LAN管理のあるべき姿 イメージ

まだまだ最適解がみつからないNew Normal時代のオフィス改革において、重要となるのは変化への迅速な適応と柔軟性です。

それでは、理想的な環境変化対応についてLAN環境で何を考慮しないといけないのでしょうか。
LANを構成する要素はスイッチ、アクセス認証、コントローラ、無線環境の場合は無線アクセスポイントがあります。

  • スイッチ

    サーバとデバイス間の特定の接続に関わりなく、ネットワークを俊敏かつ柔軟にするためにはSDN(Software Defined Networking)によるエッジ・デバイス(無線アクセスポイント、L2/L3スイッチ)のネットワーク制御がこれからのNew Normalになるでしょう。これにより、シンプルかつセキュアなLAN環境を実現します。

  • アクセス認証

    いまやエリアや部署でLANを切るのではなく、人(役割)や端末で認証する時代なので、セキュリティ管理や認証ルールもそれに合わせて柔軟に変化させる必要があります。
    社外だけでなく社内においてもネットワークの境界線は無くなっていき、社員用と来客用に分けたり、会社から許可した端末と従業員の私物端末であるBYOD(Bring Your Own Device)の利用を制御することも考慮点となります。

  • コントローラ

    インフラを管理する情報システム部員も在宅を実現するためにはネットワーク上に統合的に管理できるコントローラがあり、構築や運用、拡張をリモートから簡単に操作できるようになっている必要があります。具体的には無線LAN環境におけるトラフィックを可視化したり負荷分散など、無線LAN環境で求められる機能を充実させる必要があります。
    インフラは全従業員が利用し生産性に直結するものです。そのためLANを構成するネットワーク機器及び認証サーバを自社で所有しないという選択肢によって機器のサービス終了や脆弱性対応などを気にせず、障害時の対応も24時間365日のヘルプデスクがあれば情報システム部の心理的な負担も軽減できます。

  • 無線アクセスポイント

    無線アクセスポイントはレンタルであれば常に最新機能を揃えることができ、例えばこの機会に全面的にWi-Fi6移行することでより安全に高速化を図れます。

これらの構成要素を環境変化や要望に合わせて迅速に実現するには、自社内で保有することなく利用したい分だけを利用したい期間だけ利用できる月額サービス型がお勧めです。

社内から考えるNew Normal時代のハイブリッドワークプレイス

自社内の環境についてはどうしても費用や工数を削減したり、おざなりな運用になりがちです。しかし、社内の環境の充実が、生産性向上や従業員間のコラボレーション強化に繋がるのもこれまた事実です。
一度に全てを変える必要はなく、例えば社外の出入りの多い環境や会議室単位でなど、末端機器の入れ替えからでも高度なセキュリティ対応を実現できます。
オフィスエリアを無くすことだけが改革ではありません。リモートワーク環境も整備しつつ、出社することをネガティブな選択肢にするのではなく、従業員が自らオフィスに集まり生産性をあげ、集中できる環境を整えることも従業員満足度に繋がります。
New Normal時代にあわせた新しい働き方を積極的に改革できるこのチャンスを是非活用してください。

【ホワイトペーパー】オフィス変革!DXを支えるハイブリッドワークプレイス