• Secure de! World

株式会社トムス・エンタテインメント様

海外拠点のインターネット境界に本社主導でUTM機器を導入
グループ全体のシステム環境を向上し、利用状況の可視化も実現

プロジェクト概要

株式会社トムス・エンタテインメント様

劇場版『名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)』
2019年4月12日(金)全国ロードショー
原作:青山剛昌「名探偵コナン」(小学館「週刊少年サンデー」連載中)
©2019 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

「ルパン三世」「それいけ!アンパンマン」「名探偵コナン」など数多くのヒット作品を通じ、世代を超えた感動や楽しさ、笑顔を提供してきたトムス・エンタテインメント。2019年にアニメ制作55周年を迎える同社では、業界最先端のシステムの実現を目指しているが、それまで状況の把握が難しかった海外拠点のネットワーク利用状況を可視化し、日本側で管理できるようにするためIIJグローバルソリューションズ(以下、IIJグローバル)のグローバルセキュリティサービス「Secure de! World」を導入した。これにより、各拠点に日本と同等のセキュリティ対策を施し、適切なIT支援を提供できるようになり、グループ全体でのシステム環境向上に役立っている。

課題

  • 海外拠点のIT環境の導入・運用が現地任せとなっていた
  • 現地状況が不明なため、適切なIT支援が提供できなかった
  • 海外からの国内システム利用にセキュリティ面の不安があった

効果

  • 各拠点に本社で定めるセキュリティポリシーを適用できた
  • 遠隔拠点のインターネット利用状況が把握できるようになった
  • 日本から適切な支援が提供でき、お互いの信頼関係が高まった

クライアント様情報

株式会社トムス・エンタテインメント

本社
東京都中野区中野3-31-1

「感動体験を創造し続ける~社会をもっと元気に、カラフルに。~」というミッションのもと、アニメーション作品の企画・制作・販売・配給および輸出事業を展開。1964年の「ビックX」に始まり、「ルパン三世」「それいけ!アンパンマン」「名探偵コナン」などさまざまな作品を世に送り出している。

http://www.tms-e.co.jp/

導入したサービス&ソリューション

導入前の課題

海外拠点の状況が把握できず国内システムへのアクセスに不安
セキュアで可視化された環境の構築を目指す

日本を代表するアニメーション制作会社であるトムス・エンタテインメントは、創業以来さまざまな作品を世に送り出してきており、国内外から高い評価を受けている。中でも、劇場版「名探偵コナン」はシリーズ興行収入の最高記録を更新し続けているなど、その勢いはとどまるところを知らない。  創業55周年を迎えた同社では、次なる成長に向けて、セガサミーグループ各社との連携を強化し、企画開発への注力、制作工程のデジタル化を進めている。この点について管理本部 システム部のシステム課長 河瀬彩紀氏は「現在、全社規模で既存のしくみを刷新し、業界最先端のシステムを実現することを目指していますが、そこで遅れをとっていたのが海外拠点への対応でした」と語る。

河瀬 彩紀 氏

管理本部
システム部
システム課長 河瀬 彩紀 氏

同社は創業以来、海外を重要なマーケットとして位置付け、各種コンテンツを直接販売してきた。海外拠点は、日本側とのコンテンツのやり取りのほか、現地におけるプロモーション、マーケティング活動の場として使われており、さまざまな取引先との窓口の役割を果たしている。しかし、これら海外拠点のシステム構築やセキュリティ対策は現地任せだったため、日本側からその状況が把握できていなかったのである。管理本部 システム部 システム課の稲垣浩作氏は「例えばインターネットが遅い、ストレージを追加したいといった問い合わせや要望を受けても、日本側からではシステム構成や運用状況がわからないため、的確な回答ができませんでした。また、現地で契約したインターネット回線や現地で購入したPCに適切なセキュリティ対策がとられているか不明だったため、海外から国内システムへのアクセスやファイルのやりとりに、セキュリティ面の不安は否めませんでした」と当時を振り返る。そこで同社はこうした課題を解決すべく、それまで状況がわからないため消極的な対応となってしまっていた海外拠点に対して、セキュアで可視化された環境の構築を目指したのである。

選定の決め手

導入が容易で、スペックとコストの
バランスがニーズにマッチ

トムス・エンタテインメントでは、海外拠点のセキュリティ強化のため、IIJグローバルのグローバルセキュリティサービス「Secure de! World」を含む数種のサービスや製品をピックアップして比較・検討した。
「このとき重視したのは、日本から海外拠点のシステムやセキュリティ、ネットワークの状況を可視化し、システムを集中管理できる点です。運用段階での社内ワーク軽減のために、シスコシステムズ社のクラウドマネージ型UTM機器『Cisco Meraki』の活用を検討していたのですが、この製品をパッケージサービスとして販売していたのはIIJグローバルだけでした。さらに、Secure de! Worldは中小規模の拠点向けのシンプルなスペックになっていて、ユーザー側で容易に導入でき、スペックとコストのバランスが当社のニーズにぴったりだったのです」(河瀬氏)
そこで同社はSecure de! Worldの採用を決定。パリ拠点とロサンゼルス拠点への導入プロジェクトをスタートさせた。まずは現地拠点のネットワーク接続等の情報を入手し、Secure de! Worldの申請フォームを記載して提出すると、1か月ほどで設定済みの機器が現地に出荷される。UTM機器はゼロタッチコンフィグとなっているため、IT管理者不在の海外拠点でも、機器を受け取った従業員が英語の接続ガイドに従ってネットワークに接続すれば導入完了となるのだが、この際には、現地のシステム状況の確認と他の機器の設置作業を兼ねて河瀬氏と稲垣氏が自ら各拠点に赴きUTMのセッティングを実施した。 「現地での作業にあたっては、事前のスタディをしっかりやっていたおかげでいずれの拠点でも順調に作業を進めることができ、当日中に稼動させています。これと併せ、NASの増設やプリンターの接続なども実施し、各拠点の環境を一通り整備することができました」(河瀬氏) また、ビジネススピードを落とさずプロジェクトをスタートできる点も選定の決め手となったと言う。
「Secure de! Worldはパッケージされているのでスピード感があり経営に刺さりやすいサービスだと思います。現場は早いスパンで考えているので、この手軽さは有難いです。これだけお金かけて、これだけ期間必要で、実施は来期になります、というような話がよくありますが、それでは困りますので」(河瀬氏)

導入後の効果

可視化により問い合わせへも迅速に
対応でき、現地からの信頼感も高まる

トムス・エンタテインメントがSecure de! Worldを導入したことで、海外拠点のセキュリティ対策と可視化が容易に実現した。「今では国内のモバイル接続と同レベルのセキュリティ環境を海外拠点に提供できています。おかげで安心して日本のシステムへのアクセスを許可できるようになりました。また、トラブルが発生したときも、トラフィックを注視することで状況を把握し、迅速に問題切り分けができるようになったのは大きいですね。そのぶん、現地スタッフからの問い合わせや要望も増えていますが、それだけ信頼してくれるようになったと捉えています」(河瀬氏)

稲垣 浩作 氏

管理本部
システム部
システム課
稲垣 浩作 氏

また、取引先によってはデータ受け渡しのために外部ストレージサービスを指定している会社もあるというが、実際に使用しているサービスの種類や利用量などの実態が把握できるようになった。同社はこうしたクラウドサービス利用の知見を積み上げていくことで、チューニングの最適化やリソースの増強など、プロアクティブな対応が可能になると期待する。 今回の導入について河瀬氏は次のように総評を語ってくれた。 「導入に際してIIJグローバルは海外拠点へのIT展開に関する適切なアドバイスや支援を提供してくれました。パリについてはパケットの中身まで可視化することから、GDPR(EU一般データ保護規則)への対応が必要になりましたが、Secure de! Worldの利用にあたっては、データ処理契約文書やガイドがあらかじめ用意されており、安心して手続きを進めることができました。今後も、法令面での助言や技術面でのサポートを期待しています」 IIJグループではGDPRコンサルティングや中国サイバーセキュリティ法に対するアドバイスも提供しており、海外ビジネスを遂行するうえで、ITやセキュリティ環境の最適化はもちろん、法令順守も意識したソリューションを提供することが可能だ。同社はこの点についても心強い限りだと語ってくれた。

構成図
  • 本記事は2018年12月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。
  • 会社名及びサービス名などは、各社の登録商標または商標です。